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左のカテゴリー・ボタンをお使いください。テーマ別に大まかに分かれており、短い文(日誌・雑記)を省いて並べることができます。


野球選手が潮干狩りをしているように見えるのはなぜか ~ 誤認と錯覚は必ず起こる ~
どこかの新聞に使われていた1枚の写真を題材にし、それに対して本来の扱われ方とは違う、ユーモアのあるコメントを回答者が思いつくまま発言するという「写真・大喜利」のようなテレビ番組を観ていました。 甲子園大会で試合に負けた高校球児たちが寄り集まって、グラウンドの土を記念に持ち帰ろうと膝をついてかき集めている姿のモノクロ写真が「お題」になっていて、メンバーの1人のお笑いタレントがそれに対して、≪潮干狩りをしているP高校ナイン≫という回答を発しました。 この答えはいちおう笑い(あるいはボケ?)として成立したらしく、他のメンバーやスタジオの観覧客にウケている様子が画面から伝わりました。けれど、映し出されたその写真を笑いながら見ることが、私にはできませんでした。 なぜなら、そこに映し出されたものは紛れもなく「潮干狩りをしている野球選手たち」の写真だと、私は思ったからです。潮の引いたあとの浜辺で、膝をついて周辺の砂を手を使って掘りながらアサリを探している野球のユニホームを着た男たち — そのようにしか見えなくなり、私は戸惑いました。 はじめは「試合に敗れた甲子
3 日前読了時間: 4分


では、タテ位置のほうが「有効」な場合は?— 写真のフレーミングについて
この2枚の写真、主題の「移動」を感じますか? 「画像はヨコ位置が基本である」— これには、文章に入れる「挿し絵」や記事に添える「説明写真」とか、あるいはポスターやリーフレットといった宣伝・告知の「素材」として等ではなく、単純な「1枚の画像」として成立している場合、という大条件が付きます。 これからお話しする「では、タテ位置のほうが有効性を発揮するのは、どのような画像(絵・写真)のときなのか」についても、この大条件を踏まえたうえで、どうかお読みください。 上の、横に並んだ2枚の写真をみてください。 右は、むかし友人が撮ってくれた20代の私のポートレートです。 狭い自宅の壁や本棚を背景に、私という「人物」を主題としてフレーミングして撮影してくれました(オリジナル画像)。 左は、その写真を左右・反転させたものです。 右と比較して、こちらはどうでしょう。こんどは「壁・本棚・部屋の奥行き」が主題になり、手前にいる人物のほうは、この画像においては副次的なモチーフとなるように見えてきませんか? この「カラクリ」について説明します。 人間の脳の視覚情報処理は「視
3 日前読了時間: 4分


写真はまずヨコ位置から ~「言語的」メッセージの優位性
見比べてみてください。どちらが好きですか? 本の表紙、ポスターやリーフレット、あるいは記事に添えられる素材として — 写真の使い途は様々ですが、そのような広告や文章のメッセージを補完するといった目的は別として、純粋に「1枚の」写真として成立させるに相応しいのは「よこ位置」(ランドスケープ)だと私は思っています。 私たちは、左右に並んだ2つの眼球で目の前のものを見るので、タテ位置の画像よりヨコ位置(つまり横に広がる画像)のほうが視覚情報の入力が「ストレスなく」できる — だから多くのメッセージを読み取ることができるのではないか — 。この仮説に基づき、私はいま写真を撮り続けています。 シンガポールで暮らしていた時に撮影した作品『今日新加坡(20~22)』においても、そこに収めた約40枚の写真すべてがヨコ位置で撮ったものになっています。 続いてまとめた『麗都街景(22~24)』の約50枚も、すべてが横位置写真で構成されています。 この仮説(持論)に基づく撮影・編集作業は私の信念であり、ただの「風景写真ならばヨコ位置が向いている ≒...
3 日前読了時間: 3分


動画よりも活字よりも、見たくなる — 不思議な写真集を「解体する」
風呂場の湯船に浸かって小説を読んだりタブレットでYOUTUBEのニュース動画を観たり、食事のあと、コーヒーを飲みながら写真集を眺めたりなど、これらのこと — 何かを読んだり・観(見)たりするのを、自宅で過ごす自由な時間に私はおこなっている。 その中で、「読む」や「観る」に比べて、特に最近は「見る」に時間を割くことが多い。写真家の本や美術雑誌のバック・ナンバー、画家の作品集や図録などを本棚から取り出してよく見ている。 その中でも気に入っているのが、スティーブン=ショア『作品集』だ。 これは、カラープリントの写真がアートとして認められ始めた1970年代の初頭より活躍している彼の、スペイン各地でおこなわれた大回顧展にあわせて作られた解説本で、これまでの仕事と業績についての記事だけでなく、キャリアにおいての彼の代表作の写真が数多く収録されている。その大きさは最大23×27センチで、たとえば有名な写真集である『American Surface』や『Uncommon Places』ならその全ての写真が載っていて、見ごたえがある。 やはり、最も評価の高い『Un
4 日前読了時間: 4分


不親切だが、温かい写真集『A pound of Pictures』アレック=ソス(2022)
A Pound of Pictures Alec=Soth 『A pound of Pictures』は、アメリカの写真家 Alec Soth が2022年に出した写真集です。彼はおもに北米大陸の中西部を旅し、行く先々で出会った風景・静物・人物を撮影して、それらを66点にまとめてこの1冊の本にしました。 タイトルは、直訳すれば「総重量1ポンド(約450g)の写真たち」となりますが、これは彼の意図するものではないでしょう。おそらく「ざっと一掴みの、取るに足らない写真たち」といった意味のタイトルだと私は思います。 確かに66点の写真を見通しても、訴えたいメッセージや読みとってほしいテーマなどは浮かんできません。せいぜい「アメリカ内陸部に点在する中核都市の街角の様子や近くにある自然(森林や滝)と、そこの人々の生活の一部が何となく伝わってくる」くらいのものです。 写真集『A pound of Pictures』は、作者の考える脈略がわかりやすく伝わるような順序で写真が収められた本ではありません。都市風景写真・ポートレート・街角にある静物を捉えた
4 日前読了時間: 2分
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